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たぶん、もう始まってる

2017/12/15


北朝鮮からの船の漂着のニュースが多くなってきた。

■北朝鮮の不審船か、相次ぎ漂着
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12198-112238/

聞くところによると、このあいだ始まったことじゃなくて去年もおととしもその前にも漂着自体はあったそうだ。ただ報じられていなかっただけで。

半島有事という言葉を頻繁に聞くようになった。あんだけボンボンミサイル打ち上げてたらそれも当然だ。この冬が一つの山場だという説もある。

そもそも、EEZ はともかくとして、領海に他国の船が無断でほいほい入って来られちゃ困るわけよ。しかも北朝鮮から。小さな木造船はレーダーに映りにくいらしいし、目視でも確認しづらい。

「漂着してました」という報道があるけれど、結局日本の海上警備ってそれくらいユルいってことよね。

何をもってして有事かというのは、案外線引きしづらい、というか定義によるところもある。

一般に想起されるような地上でのドンパチや空爆が始まればそりゃもう有事だろうけど、例えば軍事的な打撃力が使われていない威嚇段階であればどうだろう?米海軍が朝鮮半島沖に展開して「やるぞやるぞ」と言っている今、これは有事ではないのだろうか?

個人的には日本は北朝鮮に国民を拉致されてるんだから、もうとっくに有事だと思っているけどね。北のミサイルの射程にはとっくに入っているし、海に沈めるなんて国営放送で言われちゃってるし。

「『完全に』有事でない」というなら、米海軍は日本海に展開しないし、ミサイルが日本の上空を飛んでいくこともない。まして国民が向こうの国策で拉致されるなんてこともない。

日本にとっての有事ってとっくに始まってるんだよ。ただおれたちが知らされてなかっただけで。アメリカが動いたから具体的に見えるっていうだけの話だ。

残念ながら国際社会では、平和はただの副産物だし、外交は自国益の押し付け合いでしかない。他国のために自国を犠牲にして発展させてあげる間抜けな国なんて日本くらいのもんだ。

トランプが拉致被害者に同情的で日本にチャンスが出てきたとは言っても、アメリカ大統領の任期は最大 8 年。つまり 2026 年にはトランプは大統領でなくなっている。

じゃあその後はどうなる?たぶん今よりもっと過酷な世界になるんじゃないかな。北の脅威は増す一方。中国の台頭は依然として続く。アメリカは世界の治安に消極的、EU は地域の混乱でそれどころじゃない。ロシアがウクライナ方面にまたちょっかい出してくる。

そういう世界で、おれたちはどうするのか?どうしていくのか?っていうのは常にどのレベルでも考えて議論して方向性を出しておかないといけない。相撲取りが誰それ殴ったとか、疑われた方が何もしていない証明をしろとかいう無駄話をしている場合ではない。

情報化のおかげで、国民一人一人に他国の脅威が目に見えて感じられる世界になってきた。それは世界がそうなったんじゃない。たぶん。元々「世界」ってそういうものだったんだ。

こういう国際関係は、ここからここまでという風に明確に始まりと終わりがあるわけではない。それぞれの要素が多層的に絡み合って、一つの経過点としてその事象を現出させる。

だから、歴史的な視点で振り返った時にだけ「あの時が一つの転換点だったのだ」とわかる。「今」を生きている我々には、まだ起こっていないことの原因を特定することはできない。

だからこそ、対策が必要だ。対策を立てるための情報が必要だ。誰が何を考え、何をしようとしているのか。それは自国にとって有益が有害なのか。どうすれば自国が被害を被らないようにできるのか。どうすれば自国が利益をせしめることができるのか。

そう考えていくと、「有事」はもう始まっている。数カ月、数年先に具体的に目に見える形での武力衝突が起こらなかったとしても、それはただ「結果として」怒らなかっただけで、防ぐことに成功しただけかもしれない。

そもそも戦後日本が、まあ占領の影響もあるけれど、きちんと国防と安全保障を考えて実行していれば、拉致被害など起らなかったかもしれないのだ。

現在の日本の喫緊かつ最上級の懸案は、拉致被害者の奪還。これ以外にない。あとは全部二の次の話。

取り返すどころか、向こうにミサイル振り回させてる場合じゃないんだよな~。

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