音楽

音楽の売り方の過渡期

2019/07/07


こんな記事があったので、それについて。

■山野楽器銀座本店がCD売り場縮小
https://news.livedoor.com/article/detail/16723473/ (Livedoor News)

まあ、吉祥寺トークセッションでもさんざんやったけど、CDの退潮傾向というのはもう仕方がない。かつてレコードがそうであったように。

ただ、CDに音楽を入れて売るという商行為は縮小していくとしても死ぬわけではない。これも真実だろうと思う。

そして、音楽CDという商品、音楽の入った物理メディアを買うという商習慣が退潮していくのであって、音楽を売るということ自体はまた別の話だったりする。

それに、インディーズ界隈は局所的かつ偏りがあるところなので、例えば Black-lisited Recordsのように、このご時世にコンスタントにセールスを出しているところもあるにはある。

というかむしろIT化の伸長、経済と金の若者離れの昨今で、日本の音楽リスナーはよくこれだけCD買うなとむしろ関心したくなるくらいだ。

アメリカではもうメジャーシーンの音楽マーケットは完全にストリーミングに移行して、新たなビジネスモデルが構築された。EUも似たようなものだ。

アメリカのタワーレコードが廃業したのが2006年なので、いまだに都市部のいたるところにCDショップがある日本の方がむしろ特異な状況にあると言えるかもしれない。

スマホとYouTubeのおかげで音楽が身近になりすぎた、と思う人がいるかもしれない。

でもそれは仕方がないことだ。かつてレコードがCDに駆逐されたように、MTの車がAT車にとってかわられたように。

いつの世も「やり尽くされた」と言われることにも、案外盲点がある。

案外音楽自体はトラッドなものをやっているアーティストが情報発信の仕方でセールスを出すように、あるいは年々新たなサブジャンルが生まれていくように。

かつてはメジャーデビューして多額の宣伝費をかけて宣伝すればアーティストとCDが売れた時代があった。

しかし、それはもう過ぎた時代のことだ。

現在は、インディーズでも、それこそ個人でも好きな時に好きなだけ音楽を発信できる時代になったとも言える。

一方、無料で音楽に触れ放題になったせいで、リスナーの判断基準もシビアになっている。

かつてのように「とりあえず買ってみる」その後良かった悪かったと言う、ということは無くなり、買う前に「とりあえずYouTubeでチェック」して判断して買うかどうか決めるようになった。

裾野が広がった分だけ、それによって収益を上げるハードルは高くなったと言える。

かつては「音楽を売る=CDを売る」だったのが、その位置づけが変わってCDを売ることは音楽を売る手段の一つに変化した。

普段はYouTube、iTunes、Spotify等で一曲ずつ短いスパンで発信して、反響の大きかったものをCDに収録して(頻度は少ない)ライブの会場で売るなんていう活動の仕方をしている人もいる。

だから「アルバム」という形態も今後ひょっとしたら括りとしてはかなりあいまいなものになっていくのかもしれない。

もちろんリリースはCDじゃないとというこだわりの人もいるだろうし、そこに全く重点を置かない活動の仕方もあるだろう。

個々の状況に応じて活動をしていくことが良いと思う。

ただ、それでプロフェッショナルとして専業になろうと思ったら、相応の、あるいは多少なりとも、時代に即した対応の変化というのはしていくべきなんだろうと思う。

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