政治

N国がやろうとしていること


危険な話題をやろうと思う(笑)。

最近話題の「NHKから国民を守る党」が何をやろうとしているのかという話。

一応言っておくと、現時点での情報をおれなりに考えた話で、かつ別にN国党を支持も不支持もしてないということはあらかじめ言っておく。

何をやろうとしているのかと言ったら、「NHKのスクランブル放送化」。政策はこれだけ。

他のことを求められた場合は、YouTubeの投票で決めると言っている。この割り切りぶりもすごいが。

NHKのスクランブル放送というのは、NHKにお金を払った人が放送を見れて、そうでない人は見れないというシステムのこと。

現在、NHKの放送はテレビに地デジ放送が来る線をつなげば、NHK料金を払っていてもいなくても見られる。

それをちゃんとNHKに料金を払った人だけが見られるようにしようという話。

まあ、現在でもWOWOWにできてNHKにできないってことは無いでしょとは思うが。

これは、裏を返せば、NHKに料金を払わない自由、NHKと契約しない自由が生まれるということでもある。

現在これは無いことになってる。

■放送法 第六十四条
協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。
ただし、放送の受信を目的としない受信設備又はラジオ放送(音声その他の音響を送る放送であつて、テレビジョン放送及び多重放送に該当しないものをいう。第百二十六条第一項において同じ。)若しくは多重放送に限り受信することのできる受信設備のみを設置した者については、この限りでない。

NHKの契約・支払いを選択制にするには、根拠法となる放送法を改正しないといけない。

N国党の目指すNHKのスクランブル放送化を実施するためには、以下のステップを踏む必要がある。

法律の改正は国会でやる。そのためにはN国党から国会議員を出す必要がある。そのためには、党勢を拡大して一定数の国会議員の数を揃える必要がある。

こういう仕組み。

だから、今やってるのは、党勢拡大。それはすなわち知名度の上昇。

ここで重要なのは、国民の多くに広くあまねく知名度を広げようと思ってないというところ。

N国党が相手にしているのは、

・YouTubeを見る人
・自分で考えて判断する人

この二つを満たす人。これは党首の立花氏自身が自身のYouTubeで名言している。

だから、「政治家たるもの云々」とか「理念が云々」ということを政治家に求める人は相手にしてないし、そのほかにも特定のイデオロギーにこだわる人や、特定業界にしがらみがある人なんかも相手にしてない。

なぜなら、そういう人たちは立花氏のYouTubeを見たところでN国には投票しないから。

YouTubeを見る、つまり一定年齢以下の層で、特定の支持政党がない、かつ現在の国情に不満がある人、こんなところだろうか。

そして、今までにないアピールの仕方をしているので、マスメディアを経由した情報では、彼とN国のやろうとしていることはたぶんわからない。

なぜならマスメディアはかれのやろうとしていることを理解していないから。

真意を知るには、彼のYouTubeを自分で見るしかない。その結果として、票を入れないという判断ならばそれでいい。

かつてない情報公開ぶり

N国ほどあけっぴろげな政党は、いまだかつて存在しなかった。

YouTubeでの広告収入額も言うし、議員総会も公開する。選挙にいくらかかるかも言うし(そしてその額は非常に小さい)、市議会や国会議員の報酬も言う。

他の既存政党もデータで公開してるかもしれないけど、普通の人はそんなもの観に行かないでしょ。

でもYouTubeで言ってしまうから拡散力が違う。

選挙をツールとして使う

普通の政治家は選挙を重視する...というか選挙に通るということは、一つの大きな目標だ。

そして一度通ってしまったらその議席を守ろうとする。

だが、N国にとっての選挙は、最初に言った「NHKのスクランブル放送化」を実現するためのツールでしかない。

それは、立花氏自身が選挙を渡り歩き、せっかく先日の参議院選挙で当選したにもかかわらず、あっさりと辞めて今埼玉の参議院補選に出ていることからもわかる。

全てはNHKのスクランブル放送化のため。議席一つで参議院にいても大した意味はないのだ。

次の衆議院選挙で議席をいくつか取るために、マツコ・デラックスも叩くし、どこやらの企業とも喧嘩する。現状の目的である知名度拡大のために。

悪名は無名に優るをこれほど地で行く人もない。

緻密な戦略

彼のYouTubeを見ればわかることだが、こう見えてN国は「勝ち目がゼロ」の戦いはしてない。

薄くても勝ち目があるところには突っ込む。そして知名度を上げていく。

そのためには、選挙を緻密に分析している。有権者が何人で投票率が平均何パーセントくらい、議席数がこれだけだから何票取れば当選、という計算をおそらく全部の選挙についてやっている。

さらには、政党助成金や議員報酬に関しても同様の細かい分析をしており、国政選挙一票あたり政党助成金が約82円という算出もしている。

そのほかにも、ここでこういうことがあるからそのためにはこうするという戦略を立てており、それ以外のことは切り捨てている。

それは非常に戦略的であるし、一方で非情とも言える。

そして立花氏は話が非常に上手い。この点が大きい。

どんなに優れた戦略を持っていても、こと選挙やメディアであるYouTubeでは、他人に伝えられなければ意味がない。

彼のYouTubeを見ると、面倒な選挙制度や法律の仕組みを非常にわかりやすく説明しているのが特徴と言える。

ひょっとするとひょっとする?

YouTubeと選挙をツールとして使って政治目的を一点突破するというやり方は、今までやった人はいなかった。

なぜなら、普通の政治家は一度議員になったら任期満了まで務めたいものだし、お金だって欲しいと思うからだ。

そしてさらにNHKのスクランブル放送化までのロードマップも公表し、さらに資金の状況まで公開する。

これは現在の特定支持政党はないが、比較的ドライな考え方をするネットユーザー(それは同時に有権者でもある)にはかなりマッチするのではないかと思っている。

その証拠に、先の参院選でN国が議席を取った。

とはいえ、維新の会のように地域地盤を持たないN国が衆院選でどこまで伸びるかは不透明ではないかと個人的には思っているが、立花氏にはおそらく戦略があるのだろう。

そうは言いながら、この勢いを維持することができれば、N国の目的達成にはあと10年はかからないのではないかとも思っている。

個人的にはNHKは公共放送なんていう曖昧な地位ではなく、きちんと国営放送になって政府の広報媒体になった方がいいと思っている。その際の運営は税金でやればいい。

なぜなら、N国の目標以外にも、放送内容が偏向しているのではないか、料金が高いのではないか、職員の給与が高すぎるのではないか、放送したものをDVD、ブルーレイでそれなりの金額で売るのは二重取りではないかなどの問題点を指摘する勢力があるからだ。

もちろん、ひょっとしたら表に出ていないとんでもない闇があるのかもしれないし、現状から勢力を拡大できずに潰えてしまう可能性だってなくはない。

いずれにしろ今のところ面白い人物が出てきたと思っている。

-政治

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。