社会

上皇陛下の誕生日と祝日と祭日


今日12月23日は上皇陛下の誕生日。お誕生日おめでとうございます。

今年は4月末で先帝(現上皇)陛下が退位なされて新帝(今上)陛下がご即位になった。

先帝陛下の誕生日は12月23日、今上陛下の誕生日は2月23日。

したがって、今年は珍しく天皇誕生日が無い年ということになる。

現在、次の天皇は秋篠宮後嗣殿下となっていて誕生日は11月30日だそうなので、次の御代替わりの際には天皇誕生日が2回ある年になるかもしれない。

なお、天皇誕生日を戦前までは天長節と言い、また、皇后陛下の誕生日のことを同様に地久節と言った。

天長節という言葉があることを知れば、「天皇誕生日」はなんとなく即物的な物言いに思えてくる。

ちなみに、江戸時代以前に天皇誕生日は祝日となったことはないそうな。まあ、国家が制定する祝祭日が五節句しか無かったせいかもしれない。

明治以降の天皇の誕生日は以下のようになっている。

■明治天皇:11月3日(文化の日)
■大正天皇:8月31日
■昭和天皇:4月29日(みどりの日→昭和の日)
■上皇(平成の天皇):12月23日
■今上天皇:2月23日

明治天皇と昭和天皇の誕生日が祝日になっているので、12月23日も平成の日なんて感じで祝日にしたらいいのにと思う。

まあ、そうすると大正天皇の誕生日はどうするんだとか、天皇の誕生日を全部祝日にしていったら30代後には年間のまるまる一ヶ月が天皇の誕生日に関する祝日になってしまうというような問題はある。

あと12月23日を祝日にすると、クリスマスイブイブってことでクリスマス商戦に飲み込まれてしまって、上皇陛下の誕生日の意義が伝わらないかもしれない。

まあそれでも「今日はなんで休日なの?」「今の天皇のお父さんの誕生日だからだよ」「へー」ということで天皇に関して知識を増やそうとする若い人が出てくればいいとは思うけど。

失われた祭日

祝日、祭日、あるいはまとめて祝祭日と言うけれど、今の日本には正確には祭日は無い。あるのは、国民の祝日だけ。

祭日とは、文字通りお祭りの日なんだけど、ここで言う祭日とは、神道、特に宮中祭祀の日が法的に休日であることを指す。

明治から戦前までは、元始祭(1/3)、新年宴会(1/5)、先帝祭(先代天皇の崩御日)、紀元節(2/11)、春季皇霊祭(春分日)、神武天皇祭(4/3)、神嘗祭(9/17→10/17)、秋季皇霊祭(秋分日)、天長節(天皇の誕生日)、新嘗祭(11/23)と言った具合だった。

すなわち、昔は祝日イコール祭日だったのだ。

戦後、昭和23(1948)年にGHQ占領下で法改正がなされ、現在の祝日の基盤となる体系になり、紀元節(2/11)は建国記念の日に、明治節(11/3)は文化の日に、新嘗祭(11/23)は勤労感謝の日にそれぞれ改称された。

その後東京五輪の開会式の日を体育の日にしたり、ハッピーマンデー法で祝日が移動するようになったりして、現在に至る。

ということで、現在は祝日は祝日で、祭日というものは無い、ということになっている。

が、先日の新帝即位の行事を見てもわかるように、我が国は国民が皇室を戴くことが2000年間の国体(国の在り方)となっている。

天皇は祈る存在であり、天皇を筆頭に皇室が行う祭祀を国民が共有しないのは、むしろ不自然ではないかという気さえする。

そのため、明治節はともかくとして、紀元節と新嘗祭くらいは祝日・祭日として復活させることがあっても良い、と個人的には考える。

そういえば戦前の祝日で先帝祭というのはよくできていて、先代の天皇の崩御日を祝日とするものだ。

これにより、先代の天皇を慕う国民も追悼の意を表すことができる。

当然のことながら、これは天皇の代替わりがあれば次代の天皇に合わせて天長節(天皇の誕生日)とともに移動する。

こういう知恵と歴史と伝統をうまく組み合わせた法制度が創れるといいんだけど。

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