政治

デモの有効性


韓国でデモで大統領が辞めたり、香港で大規模なデモがあったり、台湾の総統・議会選挙に際して大規模なデモがあったりした。

例えば中国では日本のような選挙は行われていないし、韓国では北の浸透工作がとんでもないことになっているし、台湾では海峡渡ってすぐに独裁の大国があるという危機的な状況がある。

一方日本では社会は安定しているし、完全普通選挙も機能しているし、まあ一応議会もやっている。

「諸外国では国民がデモに積極的に参加している!日本はデモが全然起きてない、これは良くないことだ」みたいなことを言う人がいるけど、おれは全然逆だと思うのよね。

選挙と議会が機能している国では、選挙で自分の意見を政治に反映してくれる政治家に投票すればいい。

では、デモを「やらなきゃいけない」状態の国はどういうことかというと、選挙や議会が機能していなかったり、国家が危機的な状況にある国だ。

つまり、選挙や議会があてにできない場合や、選挙を待ってる場合じゃないくらいの危機感が高まった時に、デモをやって国民の声を表明する必要性が出てくる。

日本ではまだそういう段階ではないと思う。

しかも、日本では昭和の時代に労働組合や左翼がストライキや過激なデモ、テロ行為なんかをやったおかげで、政治的な労働組合や左翼団体は信用されていなかったり、嫌われていたりする。

そういう団体が主催するデモには人があつまらないか、いくらか集まったとしても、昔のデモが頻発したことになれた高齢者しか来ない。

しかも、デモが国民の声を反映できるかどうかについてもかなり疑問がある。

■参院選 有権者1億658万人 一票の格差は2・99倍 (産経新聞)

日本の有権者は1億人以上いる。

仮に日本で100万人規模の巨大デモが起きたとして、そこにいるのは有権者の1%程度でしかない。

残りの9900万人以上は参加していないわけだ。これでは民意、世論の反映とは言い難い。

デモとはデモンストレーション、つまり示威行為なわけだ。

報道されれば多少効果があるかもしれないが、どこで誰が見ているかわからないデモに参加するくらいなら、むしろ政治家の集会に行って直接質疑したり政党にメールを送る方が効果があるような気がするし、SNSで発信したりした方が世論喚起にはなるのではないだろうか。

最近ではSNSで政治家に直接コンタクトすることもできるし、それによって悪い事態が速やかに解消されたということもいくつか起きている。

「議会制民主主義」を掲げる国であるのならば、デモによって政治が動くことはむしろ悪手、筋違いの行為ではないだろうか。

香港のようにただでさ共産党の意見が反映されやすい選挙制度に、さらに香港の内政に手を突っ込まれて一国二制度が崩壊させられようとするならば、確かにデモくらいしかやりようがないかもしれない。

しかし日本では状況が違う。

選挙に立候補したい人は誰でもできるし、投票用紙も勝手に送られてくる。

そういうところではデモで政治を変えようとすることは、むしろ政治をゆがめることになりはしないだろうか。

民主主義は文字通り国民の主体的(積極的)な政治への関心が求められる。

国民が普段から政治を細かくチェックしていればデモなんか必要ない、とすら思う。

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